政治の見方 [講孟余話]

講孟余話 第2巻 梁恵王 下 10章

短い章でわかりやすい内容ですが、
さっ記における松陰の解説がとても今日深い章です。

内容としては、隣国で内乱があり、その国をせめてとるかとらないか、という話で、
孟子は、「その国の民が喜ぶようなら」取りなさい、
そうでないなら、やめなさい、といっています。

松陰はさっ記では、
「勝は安く、勝を守るは難し」
という言葉を引き合いに出していますが、
うなずけるところです。

孟子としては、だから、「勝つ」ことではなく、
いかに、仁政を引き、治めていくか、
その治め方が前の君主よりも魅力的ならば、
その国を取りなさい、ということです。

この内容を受けて、松陰は下記のように言っています。

「大業を起こそうと思うならば、重要なることは、征伐の軍を動かしているその時ではなく、
 軍を動かさぬ、大変無事の日の態度にある。
 大変無事の日の政治ぶりが、真に民心を得るに足るものであったならば、
 そのほかのことは何も言うことがない」

このような感覚は、
今の政治家にはぜひとも、今一度心してもらえれば、と思うところです。
特に、今後も政権交代、ということが日本において常態化していくならば、
「選挙に向けたPR」に終始するような活動は、やめてもらいたい、
それは、上記でいえば、”軍を動かす”ということになると思います。
そうでないときに、どれだけの活動をしているか、
そのスタンス、姿勢、成果が、選挙で評価される、
そうなっていかねばならないのだと思います。

今の民主党は、決してそのような活動の結果政権を取ったのではなく、
ただただ自民党の失点が重なり、
マスコミを中心とした論調、風向きにより、
「やらせてみたらどうなるか」
という感じでの結果でしかないと思います。


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